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ウソヒミツbar

Boat ZHANG

2018.07.25 [水] - 2018.07.29 [日]
12:00-21:00 入場料:¥400(セレクト・ティー付き)

「⼩船沢山」
fake business card, participatory performance
2018

アーティスト・イン・レジデンスの滞在中に、アートセンターの代表やギャラリーのキュレーター、または施設のスタッフや立ち飲みバーのバーテンダーなど、東京のいろいろな方から名刺をいただきました。両手で真剣に名刺を渡された時は、返すものがなくて恥ずかしい気持ちになりました。もらった名刺の名前を「張小船」(英語は Boat)に変えてみました。そうすると、私の個展では、来場者の方と交換できる名刺がたくさんあります。友人のアーティスト藤⽊正則さんの初期の作品「名刺交換行為」のオマージュみたいな感じで。

「アメリカンスピリットタバコ+⿓角散のど飴 & ゴーヤバナナ」
found object, text
2018

3つの秘密を教えます:アメリカンスピリットタバコと龍角散のど飴は、⼤麻 (マリワナ)の味を、ゴーヤとバナナは恋愛の味を醸し出します。 私を信じて、私を信じないでください。

「⾳姫 Pro(ひとりじゃない)」
interactive sound installation
2018

観客がトイレに行っておしっこをすると、アーティストが同じトイレでおしっこをしていた⾳をセンサー装置から⾃動で流してくれます。

「他⼈を聞く、⾃分を聞く」
sound installation, video installation
2018

アーティスト・イン・レジデンスの滞在中に、⼀時的に滞在した部屋では、(建物の構造上の理由で)一時的に隣⼈人になった人の日常の音(声)がよく聞こえてきました。恥ずかしがり屋なので、隣の⼈の音を参考にして自分のルーティンを決めました。咳の⾳、食べて噛む音、注いで飲む⾳、鼻を擤む音、早朝のバードコール、⻭を磨いてシャワーを浴びる音、ビニール袋の音、ボールペンのボタンの跳ね返りで遊ぶ音、洗濯機の音、階段を上る音、チップスを食べる音、ラジオの音、タイピングやメッセージングの音、⽖切りの音が聞こえてきます。または沈黙の⾳。
努⼒して聞いていました。努力してなくても聞いていました。 他の⼈間の声というか、⾃分の声なのかもしれません。

「理想グラフ:晋三くん、近平くんたち 」
found image, risograph printing
2018

政治家の⼦供時代や若い頃の写真を、Risographでプリントして、幼名を付けて見せます。彼らのすぐ隣には、「理想の鼻」、「スマイリーエクサイズ」、「 記憶⼒を維持するガム」、「ストレス軽減ドリンク」、「ノンアルコールビール」、「塩飴」など⽇本で市販されている不思議な商品も⼀緒に展示されていました。

「そういうこと」
woodblock print, mirror board sheet
2018

⾔葉に興味があります。日本語を学んでいる外国人としては、おそらく小学生以下のレベルではないかと思いますが、⽇本語には曖昧な言葉や表現が多く、文の要素が頻繁に省略されていて、混乱したり、不確かだったり、矛盾していたり、⼀つの単語でも全く正反対の意味を持っていたりすることが多いと感じています。つまり、状況や雰囲気、⼈間関係などによって、常に相手が何を意味しているのかを推測しなければならないということです。何もかもが霧の中のようです。これは、私にとって日本の⽂化の感じ方と似ています。

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7月25日 (水) 19:00~
「ウソヒミツ bar – 真偽イクラパーティ」

「ウソヒミツ bar」という変わった展示をしている仮設バーで開催される「真偽イクラパーティー」にご招待します。 パーティーでは、本物のイクラおにぎりとイクラ海鮮セット、または偽物(人工)のイクラおにぎりとイクラ海鮮セットを味わうことができます。このパーティーの唯⼀のルールは、ここでは秘密か嘘しか言わないことです。ただ、どっちがどっちなのかは絶対に言わないでください。じゃあ、今夜は友達や見知らぬ⼈と嘘や秘密の交換を楽しんでください、ここは「ウソヒミツ bar」だ。

Boat ZHANG Xiaochuanは、上海と日本を拠点に活動するアーティスト。ロンドン大学ゴールドスミス校(修士)卒業。日本のアーティストグループチーム「やめよ」のメンバーでもあります。
アートが日々の習慣をどう扱えるか、また、慣れ親しんだ物事をほんの少し変えることで、既存のアイデア、ルール、型、規範を再考し、疑いを抱いてみることに関心を持ち、これまで個人的な関係や、身体、映像、テキスト、プロセス、および場所の固有性に基づいた作品を制作してきました。ビジュアル表現だけではなくライティングもおこない、言語/テキストの観察を試みています。
これまでイギリス、日本、中国などで作品を発表。自身の作品は美術館やギャラリーよりも公共空間で展開することを好むといいます。日本ではさっぽろ天神山アートスタジオ国際公募プログラム(2016)、さっぽろアートステージ芸術祭(2016)、「Island」旧日本銀行広島支店(2017)、対馬アートファンタジア(2016、2017)と多数参加。
既存のルールや価値観、文化の枠を軽やかに横断するボートの成果発表展「ウソヒミツbar」、ぜひこの機会に多くの方にお越しいただければと思います。
(滝澤幸子) 

Boat ZHANG

張 小船 Boat ZHANG(ボート・チャン) 1983年中国生まれ、ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ卒業、2016年から、主に上海と日本 を拠点として活動。2020年、上海から東京に移住。 アートは視覚性や審美性 […]