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淺井真⾄個展
淺井裕介+淺井真⾄ 共作「破裂と炸裂」初公開

淺井真⾄ / 淺井裕介 / カッパ師匠

2023.06.15[木]_ 2023.07.02[日]
12:00‒21:00(月火定休、水木金は16:00〜18:00まで一時休憩)
入場料: 400円(セレクトティー付き)

淺井裕介に対する評価はあまりにも友好的で世俗的でユルイ。全然ユルイ。
まったくそんなもんじゃない。
本物はバキバキの描鬼だ。
誰にも理解なんてできない。

淺井真至に対する評価はあまりにも楽観的で良心的でもっとユルイ。全然全然ユルイ。
こんなもんじゃない。
本物はギリギリの描奇だ。
理解なんて無理。

本物は尋常じゃない。
わずかしかいない本物の鋭いコワさ。
で兄弟。
二人による初の共作を展示します。
『破裂と炸裂』
またあるかもしれないし
二度とないかもしれない
(カッパ師匠)



私には(家族の中での話として)
賢い姉とダメな弟がいる
賢い姉はある日美大に入学し、そして卒業する頃には美術を必要としない生活を選択した、
2000年初頭公共彫刻への町の予算は身を潜め
アートプロジェクトが各地で乱立し出した頃、
マスキングテープや泥で絵を描けた私はダメなりに活動の場を広げ、なんとか絵を描いて暮らしていくことができるようになり始めた。
そのころそれまで真面目に働いていたダメな弟は突如仕事を辞めて、私の参加していた大分のアートプロジェクトへ遊びに来て絵を描き始めた、
私の影響もあるかもしれないが、どちらかと言えば別府でのアートプロジェクトで出会った仲間たち、そしてその中心にいた遠藤一郎によるところが大きいようだった。
そうして私を含む弟2人は絵を描く人生を選んだ
(両親は心配したに違いない)
ダメな弟は、「なるほど」「あそっか」「ごめんー」が口癖で、今では長野信濃大町で素晴らしい嫁さんと出会い結婚して町のアートプロジェクトの制作なんかをしながら絵を描いている。
そして多くの人が彼の世話をしている、今では大きな国際芸祭もある大町市に仕事で行った際、それほど大きくない町で弟の知り合いに会えば、こちらはよくある社交辞令で(半ば冗談で)「弟がお世話になっています」といえば、少なくない数の人が苦々しくも楽しげな表情で「うん、お世話しているよ」という。今回のこの個展の企画者である一郎さんがシンジをここに連れ出したように、、。
メールアドレスがmayowazuの彼は日々悩み迷い歓喜しながら今日もヘンテコな良い絵を描き続けている。
今回の個展を通じ独学で描き続けてきた彼の新旧入り混じる作品群を多くの人に見てもらえたらと思います。
(淺井裕介)



1年間のヨーロッパの滞在を終え、日本に帰ってきてから、どうやって次の世代に文化や価値観をリレーしていけるかをよく考えるようになった。次の世代の作り手たちにしてみたら、大きなお世話というか、自分たちは自分たちで独自の文化を築いていくのだから、前の時代の価値なんて否定もしくは無視する対象でしかない、と鼻で笑われてしまうかもしれない。実際、私自身、前の世代から何かを受け継いだ経験なんて、改めて考えてみてもなかなか思いつかない。ただ、だから、この国の文化や芸術は、途切れ途切れに存在していて、連なる「歴史」みたいなものを築けてこなかった気がするのだ。
そんなことをぼんやり考えていたところ、一郎くんから連絡があって、久しぶりに顔を見せに来てくれるという。そういえば一郎くんは、ずっと昔から、次の世代に何かを伝えようと様々なアクションをし続けているよなと思って、何かOngoingで一郎くんの企画をやってみないかと声をかけたのだった。
二つ返事で引き受けてくれたが、少しだけ考える時間が欲しいとのこと。それから数ヶ月が過ぎ、一郎くんから電話がかかってきて、「絶対ヤバいので、まだ内緒にしてくださいよ」と前置きをした後に、「淺井(兄)と真至(弟)の合作の企画、どうですか」と。
元々、一郎くんは、淺井くんがOngoingで初めて個展をした際に、すごい人がいるからと言って紹介されたことを思い出した。あの時から15年以上の月日がたち、今度は一郎くんが淺井兄弟の共作をOngoingで企画してくれるという。それと、真至の経歴を見たところ、ちょうど淺井くんから一郎くんを紹介された同じ時期ぐらいから、絵を描き始めたのだというのだ。ああ、こんな感じで、文化や価値はリレーされていくのかもしれないなと、とても嬉しくなったのだった。
さて淺井兄弟による「破壊と炸裂」。遠藤一郎改めカッパ師匠による、めちゃめちゃ熱いステートメントから、期待は最高潮に達していたが、出来上がった作品は、さらに上をいくヤバさでした。炸裂して破壊したのか、破壊されて炸裂したのか、どちらかはわからないけど、兎に角、ものすごい圧の兄弟の共作が迫ってきます。カッパ師匠に導かれた、血のつながった狂気の絵描きたちによる価値のリレー、最前列で目撃することを強くお勧めします。
(小川希)

会期中イベント

※ 6⽉15⽇〜18⽇、6⽉28⽇〜7⽉2⽇はカッパ茶屋を開催

6月15日(木)20:00-
オープニングトーク

登壇者:淺井真⾄、淺井裕介、カッパ師匠、⼩川 希
1,000円(1Drink+入場料)

7月2日(日)15:00-
オンゴーイングスクール

参加:淺井真⾄、カッパ師匠
1,000円(お好きなケーキ+1Drink+入場料)
中高生にもわかる作家本人による展示作品解説

協力:ANOMALY

淺井真至

1987 東京生まれ 2006 横浜市立横浜総合高校卒業神奈川県の鉄工場に就職、鉄板をひたすら加工する 2008 退職、別府 ( 清島アパート ) にて制作活動をはじめる 現在長野県、大町市在住https://mayow […]

淺井裕介

1981 年東京都生まれ。同地在住。 淺井は、土、水、埃、小麦粉、テープ、ペンなど身近な素材を用い、あらゆる場所に奔放に絵を描き続ける。旅のチケットやコースターの裏に描かれた小さなドローイングから、室内を覆い尽くすような […]

カッパ師匠

未来へ号ドライバー、未来龍大空凧、for you、DJじゃみへんさん、マグマ農場、カッパの広場、ドラゴンリリース、未来美、などを進行中。趣味はスキー。