Art Center Ongoing

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あなたのかわりに

伊佐治雄悟、Kaichung Lee

2022.07.22 [金] - 2022.08.07 [日]
水木金 18:00‒21:00|土日 12:00‒21:00(月火定休)
入場料: 400円(セレクトティー付き)
主催:Art Center Ongoing

この展覧会は移動が困難なコロナ禍での作家間の協働を模索するために、2020年より李継忠(Lee Kai-Chung)と伊佐治雄悟により開始された終戦まで存在した人造国家「満洲国」に関するリサーチプロジェクトの現時点での成果発表です。
李継忠は自身のルーツである香港が移民や難民によって構成されてきたことから、それら戦時下にあり歴史で語られなかった棄民に焦点をあてたリサーチや作品制作を行ってきました。今回も日本の敗戦によって中国東北部に取り残された難民/引揚者をテーマにした映像作品が制作されました。伊佐治は当初このプロジェクトに補助的な役割で参加するつもりでしたが、リサーチを進めるうちに自身の遠い親戚や地元の知り合いに満洲に渡っていた人がおり、また身近に膨大な量の資料や証言があることを知り、リサーチにのめりこみ作品制作をするまでに至りました。
私たちは日本と中国でお互いの目と体を通してリサーチを進め、味気のないリモートツールであっても感情をぶつけ合い、またお互いを思いやりました。離れた場所の話を聞くように、私たちがこれからもリサーチするのは既に失われた過去であり、もう行き来することなどできません。しかし、その先に、そこに居た声無き「あなた」がいるはずだと思うのです。

会期中イベント

7月23日(土)19:00〜
オープニングパーティー
1,000円(軽食+1Drink+入場料)


7月24日(日)19:00〜
ゲストトーク
1,000円(1Drink+入場料、先着30名様)
ゲスト:木村絵理子(横浜美術館学芸員)

Photo by KATO Hajime

コロナ禍をきっかけに遠隔での「満洲」についてのリサーチが、Lee Kaichungと伊佐治雄悟によって2020年より始められました。リサーチや映像制作を主に活動しているLee Kaichungと比べて、ほとんど経験のない状態で伊佐治はこのプロジェクトに向き合いました。今後も継続する予定のこの協働作業をより良いものにするために、キュレーターの視点から見たリサーチプロジェクト、またはリサーチベースの作品制作について伺います。

7月29日(金)19:30〜
はなせないことをはなす
– CRITICAL IMPULSE TALK SERIES – VOL.01
ゲスト:飯山由貴、琴仙姫

1,000円(1Drink付き)
以下、特設ページへのリンク
https://www.ongoing.jp/news/hanasenai01/


7月30日(土)19:00〜
Martyna Miller
(Ongoing AIR) ウェルカムパーティー
1,000円(軽食+1Drink+入場料)

Martyna Miller

ポーランドからやってきた、Martyna Millerのウェルカムパーティー。
本人によるプレゼンテーションを開催。そしてポーランド料理もご用意します!
どなたさまもお気軽にお越しください!!

7月31日(日)19:00〜
ゲストトーク
1,000円(1Drink+入場料、先着30名様)
ゲスト:安冨歩(安冨先生はオンラインでトークにご参加いただきます。)

Ayumi YASUTOMI / 東京大学東洋文化研究所教授。1963年生まれ。京都大学経済学部卒業後、株式会社住友銀行勤務。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手、名古屋大学情報文化学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科・情報学環助教授を経て、現職。
著書に『生きるための論語』(ちくま新書)、『超訳 論語』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『生きる技法』(青灯社)、『原発危機と「東大話法」』『幻影からの脱出』(明石書店)、『もう「東大話法」にはだまされない』(講談社)、『経済学の船出』(NTT出版)、『生きるための経済学』(NHKブックス)、『複雑さを生きる』(岩波書店)などがある。『「満洲国」の金融』(創文社)で第40回日経・経済図書文化賞受賞。他に、Ayumi Yrigoyen の名前で絵画を制作。音楽家片岡祐介と「純セレブ騎士団」を結成し、作曲・演奏・評論活動を展開している。

伊佐治がリサーチの過程で出会い感銘を受けた著書「満洲暴走 隠された構造」を中心に、安冨先生ご本人からお話を伺います。
著書では、タイトルにもある「暴走」という言葉がふさわしいような、加速度的に成立していく「満洲国」体制を振り返ることで、そこにいくつかの歴史的なターニングポイントがあったことが分かります。またそこから現代の日本人が考えるべき問題を探るきっかけにする機会にしたいです。


8月7日(日)15:00〜
Ongoing School

1,000円(お好きなケーキ+1Drink+入場料)
中高生にもわかる作家本人による展示作品解説



伊佐治雄悟

1985 岐阜県出身 2008 多摩美術大学美術学部彫刻学科卒業 2019 公益財団法人 ポーラ美術振興財団在外研修員としてスウェーデンにて研修

Kaichung Lee

Personal website: leekaichung.com Archive projects:Artist archive: stepbackforward.art Displacement and diaspo […]