香港出身の作家Colbie Fung Ho-puiは、サウンドアートを中心に活動する作家をサポートするプログラムsoundpocketの協力により、Art Center Ongoing 42期目のレジデンスアーティストとして東京で1か月の滞在制作を行う事となりました。
本展覧会は、徐冰 の映像作品《Drangonfly Eyes》 に神話のような存在として登場する「地磁気」をテーマとしてます。この映像の中で地磁気は、天候や緯度、電磁環境といった地球環境を形作る基盤となるものでありながら、過去の記憶を音や映像として蘇らせられる存在として描かれています。
音が生み出される時、その音は何か形あるものとして捉えられるのでしょうか。Colbieは、過去の記憶を再生する地磁気には、あらゆる記憶を音とし留めておける唯一の方法になるかもしれないと考えるようになったと言います。この疑問がきっかけとなり、香港と東京の放送局を実際に訪れ、磁石から発せられる音を聞き取りに現地を巡りました。
今回の展覧会で表現される地磁気のコンセプトを通じて、より多くの人が音を聞く事に関心を持つようになって欲しいとColbieは言います。なぜなら人は繊細になると、感覚が開き、世界が広がると作家は信じるからです。そして、このリサーチプロジェクトで最終的に正確な科学的な発見が証明されるかは別として、音を聴くことで得られた全ての成果は、結果として完結できるものではなく、むしろ過程の一つで未知の存在ともいえるのかもしれません。

会期中イベント

5月10日（金）19:00-
Colbie FungのOngoing AIR 滞在報告会
Ongoing AIR（オンゴーイング・アーティスト・イン・レジデンス）第42弾、
香港から来たコルビーことColbie Fungが見た東京、そしてオンゴーイングはどんなものだったのか。お別れパーティーをかねた報告会。どなたさまもお気軽にご参加ください。
1,000円（軽食＋1Drink+入場料）

The artist residency is supported by the Cultural Exchange Grant by Hong Kong Arts Development Council.
此藝術家駐留由香港藝術發展局的文化交流計劃支持