Art Center Ongoing

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苔男

渡邉洵

2024.2.23[金・祝]_ 2024.3.3[日]
12:00‒21:00(月火定休、水木金は16:00〜18:00まで一時休憩)
※初日19:00open 最終日18:00close
入場料: 400円(セレクトティー付き)

この度、Art Center Ongoingでは、渡邉洵(わたなべまこと)による展覧会「苔男」を開催します。
渡邉は1994年福島県いわき市出身の作家で、パフォーマンス、ドローイング、映像を用いた作品を発表しています。2020年に制作した《リュウの首を補完する》では、360度カメラを回しながら福島県いわき市の石炭・化石館と東京上野の国立科学博物館の約200キロの道のりを歩きました。自身の出身地である福島県いわき市は鉱山が閉鎖されたことで街の「中心」を失い、新しい中心としての「ハワイアンズ」が誕生したと言います。渡邉はその頃から土地の繁栄と衰退を、廃墟となった炭鉱という存在に対して感じていました。
今回の展覧会でも、渡邉の生まれた土地と日本各地の場が渡邉の身体によって接続されていくような作品が並びます。長崎の池島、栃木県の足尾銅山、新潟の持倉鉱山、佐渡金山、北海道の夕張市、福岡の三井三池炭鉱、沖縄の西表島といった、炭鉱によって町が栄えた土地を訪れ、リサーチから生まれた感覚を作品へと反映させた作品が並びます。炭鉱から信仰が生まれ、そこに建てられた神社が時を経ることで壊れ、苔がむしていく様から、刺繍や他者との会話といった行為へのつながりを見出しました。
「長崎の平和記念公園で海沿いの黒い塔を見たとき、太陽に見られているような感覚になった。」と話す渡邉は、人為的に生まれたものや抽象的なもの、そして自然というどうにもできない存在を、「歩く」営みを通してセンシティブかつ入念に自らが確かめることのできる感覚へと落とし込んでいくのです。
旅と身体、ドローイングと刺繍、そして会話へと連なる渡邉の作品を、自らの身体で感じとっていただければと思います。
(Art Center Ongoing 手塚美楽)

会期中イベント

2月23日(金・祝)19:00-
オープニングパーティー + 韓国からやってきレジデンス作家キム・ウィソンのウェルカムパーティー
1,000円(軽食+1Drink+入場料

2月25日(日)19:00-
上映会『煙波』

1,000円(Drink+入場料)

3月2日(土)19:00-
トークイベント

ゲスト:地主麻衣子(アーティスト)
1,000円(Drink+入場料)

3月3日(日)15:00-
オンゴーイングスクール

1,000円(お好きなケーキ+1Drink+入場料)
中高生にもわかる作家本人による展示作品解説

渡邉洵

1994年 福島生まれ2019年 多摩美術大学絵画学科油画専攻卒業2019年 福沢一郎賞2019年 「転回する与太話」 / 東京 / アキバタマビ212020年 「リュウの首を補完する」 / 個展 / 東京/  四谷未確 […]