有賀慎吾
2008 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業2015 東京芸術大学美術研究科博士課程修了博士号取得 (展示略歴)2018 個展「AAA – ANCIENT ASTRONAUT AESTHETIC – […]
2018.06.30 [土] - 2018.07.08 [日]
12:00-21:00 定休:月、火 入場料:¥400(セレクト・ティー付き)
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6月30日(土)15:00~16:30
トークイベント:「CANCERとは何か?」
出演者 : CANCERメンバー
CANCER…2016年、美術批評家・花房太一の呼びかけで、アーティストの有賀慎吾、伊東宣明、須賀悠介、村山悟郎、Houxo Queと共に、パートナーに斉藤有吾を迎えて結成。西洋のファイン・アートを東洋的身体によって突き崩し、ルネッサンス以来の新たなパースペクティブを獲得することを目指す、歴史上初のアート・オーガニゼーション。旧来のファイン・アートを制作するだけでなく、皇居ラピュタ化計画、古墳プロジェクトなど、いまある世界とは別の世界を創造するプロジェクトが多数進行中。
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6月30日(土)19:00~
オープニングパーティー
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7月8日(日)15:00〜
Pre Ongoing School
作家本人による展示作品の解説を交えてのレクチャー。お好きなケーキとお飲物がついてきます。
人工知能に仕事を奪われる。最近、そんなニュースを耳にしました。近い未来、人工知能が私たちの生活環境に大きな影響を及ぼすことを、畏れるべきなのか、それとも喜ぶべきなのでしょうか。「きっと、いろんなことが可能になって、楽しい世界になるんだと思う。」アーティスト有賀慎吾は、これから訪れるかもしれない未来について、そう語ってくれました。 有賀慎吾は、2009年に武蔵野美術大学油絵学科卒業。2014年に東京藝術大学美術研究科美術専攻博士課程を修了。現在大きな注目を集める若手アーティストの一人です。有賀の作品は、まずその色づかいに特徴があります。黒と黄色という限定された色彩で表現されるダイナミックなインスタレーションは、鑑賞者に鮮烈な印象を植え付けます。それは、黒と黄色が「警戒」を象徴する色彩であることや、わたしたちと似て非なる「身体」がモチーフになっているためかもしれません。毛皮や吐瀉物、黄色い顔の人間(のような何者か)の奇妙な動き、警報音などなど。畏怖や嫌悪を抱かせる仕掛けを多分に含む作品でありながらも、どこかSF的雰囲気を漂わせ、鑑賞者を「この現実ではない世界」へと誘う魅力を持ち合わせています。 有賀の作品の重要なコンセプトの一つに「ポスト・ヒューマンの未来」というものがあります。ポスト・ヒューマン とは、人工知能が人間の知性を超えた時代のことを指します。「ポスト・ヒューマンの未来においては、人間の生命は時間を越えることが可能になり、死は夢になり、記憶の分散と統合が可能になるのではないか」と有賀は語ります。 そうした未来を想定するとき、わたしたちが今現在「普通」だと思っている世界は、実は全く「普通」ではなくなる ことに気付かされます。有賀は、「普通」から脱した「この現実ではない世界」を描き出そうとするのです。肉体を持つ人間と対をなす人工知能。それが登場した世界のことを空想するとき、わたしたちは、人間そのものについて、あるいは自分の肉体について考察を始めます。有賀の作品は、鑑賞者をただの「目」でいることを許さず、身体に直接働きかけ負荷を与えます。それを自ら体験するとき、自分が今ここで肉体を持って存在している1人の人間であるということを改めて認識することになるのです。 今回の展示「古代宇宙飛行士説の美学」は、人類史上の古代または超古代宇宙人が地球に飛来して人間を創造し、 超古代文明の知恵を授けたという科学の一説がもとになっています。世界中の壁画や日本の土偶の中には、現在の人間の形から不自然にかけ離れたものが数多く存在しています。それらは、宇宙人が訪れた証拠といえるのではないかという推測は、壮大なロマンであると同時に、わたしたちのルーツを揺るがすものかもしれません。 未知なる古代の世界に想いを馳せることができるのなら、それはもうこの展示の入り口に立ったことと同じです。黄色と黒で構成される「この現実ではない世界」をぜひ自ら体験してください。多くの皆様のご来場をお待ちしております。 (高橋萌香)
2008 武蔵野美術大学造形学部油絵学科卒業2015 東京芸術大学美術研究科博士課程修了博士号取得 (展示略歴)2018 個展「AAA – ANCIENT ASTRONAUT AESTHETIC – […]