Art Center Ongoing

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家で煮つめて大事に綴る

衣川明子/吉田藍子

2010.07.28 [水] - 2010.08.08 [日]
12:00-21:00 定休:月、火

衣川作品 ここから吉田作品

この年の春、武蔵野美術大学の油絵学科を共に卒業したばかりの衣川明子と吉田藍子による二人展『家で煮つめて大事に綴る』。衣川は巨大なキャンバスに描いた、女性が首を傾げながら虚ろにこちらを見据えた絵のほか、木彫りの人間の生首のような作品を発表。絵画も彫刻も無表情の人間を描き出されているのだが、一度その顔を見てしまうと、どうしてか目をそらすことができなくなる。一方の吉田はトレーシングペーパーで作った女の子二人の立体作品と、同じくトレーシングペーパーに沢山の裸の女の子たちを描いた平面作品を発表。どの女の子も真っ黒い瞳でじっとこちらを見つめている。衣川と吉田、両者の作品ともに、見る側から見られる側に一瞬で変わってしまう体験を導き出し、心がざわつくような不安定な感覚を与えてくるのだった。会期中のトークのゲストには美術家の会田誠氏が登場。まだ確固たる立ち位置を見つけられてない若い女性作家二人と、世界にも認めらえるベテラン男性作家という興味深い構図。

衣川明子

1986年ニューヨーク生まれ。2012武蔵野美術大学大学院油絵コース修了。 主な展覧会として、2020「LONELYLONELY論より証拠」駒込倉庫2019 「キとミの代」switch point 2018 「人を描くこ […]

吉田藍子

1985年北海道生。詩や映像や立体を制作し、それらを用いてインスタレーションを行う。 個展《青いファンファンとその周辺》Art Center Ongoing(東京)[2016]