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穴の容態

小宮太郎

2019.03.27 [水] - 2019.03.31 [日]
12:00-21:00 定休:月、火 入場料:¥400(セレクト・ティー付き)

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3月30日(土)19:00~
小宮太郎のOngoing AIR 滞在報告会
Ongoing AIR(オンゴーイング・アーティスト・イン・レジデンス)第31弾、
京都から来た小宮太郎が見た東京、そしてオンゴーイングはどんなものだったのか。お別れパーティーをかねた報告会。

小宮太郎(こみやたろう)は、1985年神奈川県生まれ。2016年に京都造形芸術大学大学院芸術研究科芸術専攻(博士)修了。現在は京都を拠点に活動をしながら、滋賀県大津市で「山中Suplex」という共同アトリエの運営にも関わっています。
小宮は絵画から作品制作をスタートさせた後、写真や立体、インスタレーションなど多岐にわたるメディアを用いて制作を続けています。2017年に広島県のギャラリーミヤウチにて発表した《垂直で水平な風景(を撮る)》では、ギャラリーに元々あった「窓」の模型を実寸大で作り、その模型と共に様々な場所へ赴き窓越しに見える景色を撮影。その写真を用いて、展示空間とは別の空間を「窓」を通じてギャラリーの内部に出現させようと試みました。
小宮は今回のOngoing AIRでの滞在を通じて出会った様々な人との対話から、自身の制作のモチーフを捉え直すきっかけを得たといいます。本展のタイトル『穴の容態』は、彼が滞在中に得たある気づきに由来します。それは、彼が今まで鏡、窓、扉などを作品のモチーフとしていたのは、外側と内側を隔て、繋げる境界線への興味からであり、それらは「穴」という呼び名に集約されるのではないかというもの。彼が出会った人々の持つ感覚や、視線を通して、穴の外から見る景色だけではなく、穴の内側へ入るような感覚をこのレジデンスで感じることができたのだと小宮は話します。
本展では、展示空間に多数の「穴」を点在させ、その先に見えるもの、見えないものを鑑賞者に委ねます。人はそれぞれ自分が見たいように景色を読み解きますが、小宮の作品を前にした時、その先にある景色を一体どのように思い描くのでしょうか。ギャラリースペースでゆったりと時間をかけながら、今まで見落としてしまっていたことを「穴」の先に見つけ出していただければと思います。
(周山祐未)

小宮太郎

絵画や写真作品をはじめ、回転するオブジェや、空間を利用したトロンプ・ルイユ(Trompe-l’œil、騙し絵)的なインスタレーション作品などを制作する。僕の制作の根底にあるのは、人と目の前にある事物との関係の […]