Art Center Ongoing

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WVlog : personal

石居真信、尾﨑藍、黒木結、
小山友也、小山渉、斎藤英理

2022.05.27[金]_ 2022.06.12[日]
水木金 18:00‒21:00|土日 12:00‒21:00(月火定休)
入場料: 400円(セレクトティー付き)
主催:Art Center Ongoing

Art Center Ongoingでは、アーティストの尾﨑藍による企画「WVlog : personal」を5月27日(金)より開催いたします。
展覧会タイトルの「WVlog」とは、WorksとVlogを合わせた造語です。Vlogは、YouTube な どに数多くアップロードされているジャンルの一つで、主に日々の暮らしを記録して動画で 紹介するものを指します。
この展覧会は、企画提案者の尾﨑がコロナ渦で身動きが上手く取れない自身と、Vlogを通 して人々の日常を画面越しに見て重ねた経験から着想した企画になります。「WVlog」は、 今回はひとまず「Vlogを下敷きとした作家自身の身体性や思考、時間に焦点を当て記録し た映像作品」として位置付けました。
会期に合わせてYouTube上で参加作家による「WVlog」の公開と、会場では作家それぞれ の「最もparsonalな作品」の展示を行います。2つの作品を通して、作家たちの制作の根幹 を見つめ直す試みを、この機会にぜひご高覧ください。

【YouTube上の参加作家による「WVlog」】https://www.youtube.com/channel/UCv9oNd9v_El9ryCGhpTjtbw



statement:
一番”personal”な作品を見せてほしい。その思考を辿れるような作品も見せてほしい。
“personal”というところにはVlogを見るときの興味のようなものが続いている。
人の生活を覗き見るようなVlogは面白い。会ったことのない人が、料理してご飯を食べたり散歩に行ったり、その日の出来事を話す様子を貪るように見た。もちろんそれらが本当のことなのかは分からない。ただ誰かの生活に、自分を重ねて見ることがしたかった。なにか変化が必要なんだけど身動きが取れない。私は繭の中にいるのだろうか。繭の出方がわからない、あの時の蚕(※1)なんじゃないだろうかと、考えることが全部蚕に巻き取られていく。
何か変化が必要なんだけど身動きが取れない時、自分を人に重ねることはできた。Vlogを撮る側ってどんなことなんだろう。自分を振り返ることができて更新もできる。考えの共有、イメージも扱える。撮る側の方が収穫がありそうだ。Vlogを撮ってみたい。蚕のことも消化できるだろうか。
日々の様子を記録する。なんとなく見てしまうものも、なんとなく記録する。自分が食べるものの下拵えをするところを記録する。編集の時には見返しながら、記録された無意識を意識的に拾っていく。
Vlog的な映像を作って時間が経つうちに熱が冷めた気がした。そんなものだっただろうかと考えてみたら、距離ができたから熱を感じにくかっただけで、辿ってみるとまだまだ熱い。
発酵するのか腐敗になるのか、この内容にどう付き合えばおいしくなるのか。この距離感を探るような、ちょうど良い塩梅を見つけるのは難しい。他の人はどんなふうに料理していくのだろう。
たくさん食べてパンパンに膨らんだ蚕は食べるのをやめて糸を吐き始める。満足していない私は繭を作る前なのかもしれない。まだまだ見たいものがあると思った。

2022/04/23 尾﨑藍

※1…海で強い日差しを浴びたら肌がひどく日焼けした。皮が剥ける直前の肌は昔触った蚕の幼虫にそっくりだったことから、蚕の幼虫を飼い始める。短い時間で大きく変化する蚕の体と、小さな変化に最近気がつき始めた自分の体を重ねて1万字のテキストと映像インスタレーションを制作。尾﨑藍「蚕の肌、藤沢、卵を茹でて、繭を茹でる(2020/7/31~2021/1/7)」(2020, text)、「silent tango」(2020, video installation)

会期中イベント

5月28日(土)16:00〜
オープニングパーティー
1,000円(軽食+1Drink+入場料)

6月12日(日)15:00 – 18:30
artist talk + Ongoing School

1,000円(お好きなケーキ+1Drink+入場料)
イベント中は1Fでゲストを迎えたトークイベント。2F展示会場ではゆるりと作家による作品解説。
・15:00 – 15:50 石居真信 × 小山渉  ゲスト:かわかみしんたろう (精神科医)
・16:00 – 16:50 尾﨑藍 × 黒木結   ゲスト:田辺裕子 (演劇研究者)
・17:00 – 17:50 小山友也 × 斎藤英理 ゲスト:野村眞人 (演出家)
・18:00 – 18:30 座談会

展示企画:尾﨑藍

尾崎藍

尾﨑 藍 身体を通した他者との交感をテーマに制作。生きる上で魅力的だと感じた動物の行動やコミュニケーションから想起するイメージなどをドローイングや文字にし、写真や立体、アニメーション、映像などに展開する。https:// […]

小山友也

1989年生まれ 埼玉県出身−2013~2043 SPACE OPERA2015~2019 CSLAB管理人2016~ Ongoing Collective所属  個展2020 “景色と配置”〈引込線/放射線〉 […]

小山渉

アーティスト。1992年生まれ、2016年東京造形大学卒業。人間の精神に一貫した関心を寄せ、感情や精神病理、死生観などを題材に、映像作品を中心に作品制作を行う。近年は、作家自身と被写体との親密な関係性の中で表出する語りや […]

石居真信

1992 埼玉県出身2017 東京造形大学 造形学部 美術学科 絵画専攻領域 卒業 個展2020 『ジョンには見えている』 Braveness Contemporary 、神奈川 グループ展2017 『SUPER OPE […]

黒木結

1991 大阪府生まれ2017 京都市立芸術大学大学院 美術研究科 彫刻専攻 修了身近な問題を私的・公的な面から捉えなおし、理解や解決をはかる機会として、他者の協力を得ながら作品制作や展覧会企画などを行っている。 個展| […]

斎藤英理

斎藤英理は1991年福島県生まれ。2015年和光大学表現学部芸術学科卒業。記憶や認識など目に見えない不確かな動態をモチーフに、主に映像メディアを用いて制作を行っている。2022年より飯嶋桃代+斎藤英理の活動として、根岸外 […]