Art Center Ongoing

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RENEWAL NEWREAL

二木詩織/山本篤

2022.04.02[土]_ 2022.05.01[日]
水木金 18:00‒21:00|土日 12:00‒21:00(月火定休)入場料: 400円(セレクトティー付き)

相手の作品を再生し新たな価値を創造する
Reproducing each other’s artworks and recreating new values

Art Center Ongoingは、1年間の休業を経て、この春、活動を再開します。

昨年の3月から1年間、僕はオーストリアのウィーンに滞在していました。ヨーロッパで生活をした中で最も感銘を受けたこと、それは連綿と続いてきた文化の歴史の存在でした。前の世代から引き継いだものを次の世代へと繋いでいくこと。僕がいたるところで目撃したその終わることのない価値の受け渡しは、あまりに壮大でありながら、現在進行形でも続いていて、文化を愛する一人一人の人間が無意識に、あるいは意識的に続けている日々の営みのようにも感じられたのでした。

価値をリレーしていくこと。Art Center Ongoingもそうした文化の連なりの一端を担えたとしたらすごく素晴らしいなと強く思いました。そのためには何をしたら良いのだろうか。僕一人の力では大したことはできないことはわかっていて、だから様々な考え方を持った別々の人々がこの場所に関わり、そこでの出会いの中で築き上げられる文化的価値を熟成しながら、それを外側に向けて広げていく必要があるはずなのでは、と、ヨーロッパの滞在も終盤になって自然と感じるようになっていました。

それで、Ongoingの再開の第一歩として『RENEWAL NEWREAL』という企画を考えたのです。これは二人の作家の展示なのですが、それぞれの作家が、相手の過去作にインスピレーションを受けて、自身の新しい作品を作るというものです。単純に相手の作品を再制作をするというものではなく、自分なりにその作品を再解釈して、そこから新しい価値を生み出していくのです。

本企画の第一弾として声をかけさせてもらったは、1993年生まれの二木詩織さんと、1980年生まれの山本篤くん。二木さんは自身の体験をどう切り取るか、または編集するかをテーマに映像やパフォーマンス、インスタレーションなどを手がけている作家です。日常の一コマを切り取ったかのようにも見える彼女の表現は、作家本人がある特定の場所や瞬間に感じた感覚や記憶の追体験を観るものに促します。ジワジワと浸透してくる他者の感覚や記憶。それは私という強固な壁がいつの間にか溶解していくような奇妙な体験でもあります。

一方の山本くんは、ここOngoingでも幾度となく展覧会を開催してくれている映像作家で、短編や長編、フィクションやドキュメンタリー、詩的なものからコミカルなものまで、作家自身が見てみたいという欲望の赴くまま、多種多様な作品をこれまで制作してきました。山本くんの表現に触れると、世界が隠してきた沢山の秘密を一つ一つ暴き出しているかのようにも感じられます。そして秘密が暴かれた後にはいつも、驚き、笑い、恐怖、あるいは感動が垣間見えてくるのです。

今回の企画にあたり、二木さんは山本くんが2011年に制作した『Drive Music』という作品を、山本くんは二木さんが2016年に制作した『栗を食べる』『チクチクのセータ』という2作品を選び、それぞれが再解釈を加えながら新たな作品として発表します。今回引用された元の作品も会場に設置したQRコードよりご覧いただけますので、二つを見比べてみるのも面白いと思います。『RENEWAL NEWREAL』。世代を超えた価値の交換と新しい価値の創出の瞬間にぜひお立ちあいください。リレーはもう始まっています。

小川希(Art Center Ongoing)

会期中イベント

4月2日(土)19:00〜
オープニングパーティー
1,000円(軽食+1Drink+入場料)

4月3日(日)19:00〜
ウクライナ人作家上映会
 →詳細はこちらの特設ページへ
1,000円(1Drink+入場料)※本上映会の収益は、全額ウクライナ人の参加作家に寄付します。

4月10日(日)19:00〜
Ongoing小川希の欧州リサーチ報告会

ゲスト:千葉正也
司会:山本篤
1,000円(1Drink+入場料)

4月16日(土)15:00〜
Ongoing School

1,000円(お好きなケーキ+1Drink+入場料)
中高生にもわかる作家本人による展示作品解説

4月24日(日)19:00〜 ※日程が23日から24日に変更になりました。
『Pitching for 大川原』

二木詩織+ぼくらとみんなは生きている(大川原暢人・川又健士・迫竜樹)
1,000円(1Drink+入場料)

*****
イベントに向けて(?)ハードな日々を過ごしています。
元々は、「ぼくら」の内の1人である大川原暢人さんが北海道に住んでいることから、イベントにどう参加したらいいかを考えその中で出た1つの案が「無言ドライブ」というものでした。
東京に住む川又・迫・二木が仕事終わり渋谷に集まり車を走らせる、その間は一切話してはいけません。
ドライブが終わった後、そのドライブの感想を各々がボイスメモに録音して大川原さんへ投げる。
その後どうするかは全く決まっていないので、連日オンラインミーティングを行います。
22時から3時間くらい。眠気が限界になり終了します。
ミーティングを経てまた実践を行い、ボイスメモを送る。一応テキストも書く。
みんな働いている中、無理やりその時間をねじこみます。
ねじこみすぎて、私は今日は体調を崩し仕事を休んでいます。
どうしてそんなにやらなければいけないのか。
ボイスメモを送っている大川原さんは大抵、ボイスメモを聞いていません。
「聞きました?」「聞いてない、ちょっと今聞いてきてもいいですか?」といった具合です。
当日も実践をします。
そして大川原さんに投げてみる。
聞くか聞かないかは大川原さんの自由です。
なんのためにこんなことをやっているのか分かりませんが、その居心地悪さを手に持ったまま途中の状態に留まり生じることはたくさんあり、それについて話すことは私や「ぼくら」の制作に対する態度に通じている気がします。


4月30日(土)19:00〜
スクリーニングプログラム 『意味のある人生 -東京物語-』

1,000円(1Drink+入場料)


山本篤

1980年、東京都生まれ。多摩美術⼤学絵画学科油画専攻卒業。現在、東京を拠点に活動。現代社会が抱える問題を切り口にしたフィクション作品からごく私的なドキュメンタリー、コント的な実験作品など多彩な映像作品を意欲的に制作する […]

二木詩織

1993 神奈川県出身2017 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻卒業2019 武蔵野美術大学修士課程美術専攻油絵コース修了 展覧会2017 「青春スリーポイント計画」Art Center Ongoing /東京20 […]