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Dex Fernandez

2016.07.13 [水] - 2016.07.17 [日]
12:00-21:00 定休:月、火 入場料:¥400(セレクト・ティー付き)

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7月16日 (土)
19:00~
オープニングレセプション & デックスのOngoing AIR 滞在報告会

Ongoing AIR(オンゴーイング・アーティスト・イン・レジデンス)第16弾、
フィリピンからやってきたデックスことDex Fernandez。デックスが見た日本、東京、そしてオンゴーイングはどんなものだったのか。
お別れパーティーをかねた報告会を開催します。

Dex Fernandezは1984年生まれ、フィリピンのマニラ在住。フィリピン工科大学で広告を専攻し、2005年に学士号を取得。これまで国内外の多数の展覧会やレジデンスプログラムに参加。2015年にはアジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を受け、アメリカのマサチューセッツ、ニューヨークにて滞在制作、個展をおこなうなど、活躍のめざましい作家です。
これまでグラフィティ、ペインティング、彫刻、写真、コラージュ、アニメーションなどあらゆるメディアを組み合わせて作品を制作してきました。私的な記憶や感覚、文化などさまざまな要素を混在させながら、あたらしい物語として提示する彼の作品は、ギャラリーや美術館だけでなく、ストリートにも展開されます。
Ongoing AIRでの2ヶ月間の滞在の中で、デックスは2006年から続けているグラフィティアートプロジェクト「GARAPATA(ガラパタ)」の新作に取り組みました。フィリピン語でダニを意味するガラパタは、彼が幼少期、飼っていた犬についていたダニが家中に大量繁殖し、結果的に犬を手放すことになってしまったというショッキングな体験から着想を得ています。それまでギャラリー空間で展示をするスタイルをとっていた作家がグラフィティアートに興味を持ち始めた頃、ダニが家の中に無限に増えていくイメージと、街中に自分のアートを広げていくグラフィティのイメージは結びつくと考えました。以降、ガラパタ(ダニ)は作家を体現するキャラクターとなり、様々な表現に落としこまれていくこととなります。
近年では、ガラパタをステッカーにして持ち歩き、建物、公園、ときには電車やバス、個人宅などに貼るのと同時に、行く先々で出会った人に手渡し、それを記録撮影するという方法をとっています。ガラパタの写真は随時SNSにも投稿され、彼らは街中に、そしてインターネット上にも繁殖していると言えるかもしれません。
今回、デックスは記録したガラパタの写真をアニメーションで構成して見せることにしました。幼少の頃から日本がアニメ大国だと理解していた彼は、ここ日本でアニメーションとグラフィティというまったく異なる世界を融合させようと考えたのです。
本展のユニークなタイトル「→」は、見る人が自由に解釈できるものです。「→」という記号からは、なにかの方向性を指し示す案内役、前と次をつなぐシンボル、あるいは再生ボタンなど、さまざまな読み取りが可能です。
アニメーションの中でただひたすらに歩み続ける、生命力に満ちたガラパタは決して見過ごすことができず、デックスが幼少期に体験したように、鮮明な記憶として私たちの身体に刻まれることでしょう。
東京の街や人々をキャンバスに、遊び心たっぷりに織りなすガラパタの世界。ぜひこの機会に多くの方々にご覧いただければと思います。 
(滝澤幸子)

Dex Fernandez

Born 1984 in Caloocan, Philippines, Dex Fernandez is an interdisciplinary artist who lives and works in Manila […]