冨井大裕
1973年新潟県生まれ、東京都在住。既製品に最小限の手を加えることで、それらを固定された意味から解放し、色や形をそなえた造形要素として、「彫刻」のあらたな可能性を模索する。また、2008年よりアーカススタジオにて、作品が […]
2012.05.02 [水] - 2012.05.20 [日]
12:00-21:00 定休:月、火 入場料:¥400(セレクト・ティー付き)
最近、展覧会が続いていたせいか、自分の仕事をきちんと振り返ることが少なかった。そこで、今回の個展は、これまでの仕事を分類して空間に配置しようと考えた。Ongoingには4つの空間(カフェスペース、ギャラリー、資料閲覧室、屋上)があるので、これまでの仕事から4種類のタイプを選んで新作を作ることに決めた。ところが、プランを立ててみると、これまでとは少し違うアプローチになってしまった。分類/整理をするどころか、かえってややこしくなった。<冨井大裕>
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5月6日 (日) 19:00~
オープニングパーティ+イベント
「飲み食いしながら作品をつくる」
参加費:1000円(軽食・ワンドリンク付き、入場料込み)
オープニングパーティには飲み物と食べ物がつきものですが、オープニングパーティでの飲み食いには、オープニングパーティならではの魅力があるような気がします。今回は、そのことを考えて作った作品を、参加者の皆さんと試みてみたいと思います。勿論、お酒や食事を楽しみながら。オープニングパーティ限定です。
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5月12日 (土) 19:00~
イベント1
「美術をデザインすることについて」
参加費:1000円(ワンドリンク付き、入場料込み)
ゲスト:尾中俊介(デザイナー)、加藤賢策(デザイナー)、川村格夫(デザイナー)、森大志郎(デザイナー)
聞き手:冨井大裕
私は、美術展で制作される印刷物を、広報や記録、資料の為のツールとしてだけではなく、実際の作品体験と同一線上に位置する別種の美術体験として捉えている。美術をデザインすることとは、美術をリクリエイトする作業ではないか。このイベントでは、東京国立近代美術館Gallery4展覧会シリーズ、私が参加したMOTアニュアル2011などのデザインを手がける森大志郎氏、神奈川県民ホールギャラリーでの「日常-場違い」「泉太郎ーこねる」などのデザインを手がける加藤賢策氏、東京オペラシティアートギャラリーでの「曽根裕|Perfect Moment」を手がけ、昨年、私の作品集をデザインして頂いた尾中俊介氏、今年、目黒区美術館「メグロアドレス」を手がけ、今回のOngoingの個展案内状をデザインして頂いた川村格夫氏の4氏をゲストに迎えて、制作者の観点から美術とデザインの関係を考える機会としたい。
尾中俊介:
1975年山口県宇部市生。2007年福岡に Calamari Inc. 設立。主な美術展の広報デザインに、『シャガール展2012 ―愛の物語―』(長崎県美術館)、『鈴木淳展 なにもない、ということもない』(福岡市美術館)、『草原の王朝 契丹 ―美しき3人のプリン セス―』(九州国立博物館)、『曽根裕|Perfect Moment』(東京オペラシティアートギャラリー)、『骨からの戦世―65年目の沖縄戦 比嘉豊光展』(佐喜眞美術館)、『菊畑茂久馬と<物>語るオブジェ』(福岡県立美術館)等。主なエディトリアル・デザインに、『Aesthetics / Dietetics』(ベルガモ近現代美術館)、遠藤水城『アメリカまで』(とんつーレコード)、『江上茂雄作品集1912-2012』(江上茂雄画集制作委員会)、遠藤水城『曽根裕|Perfect Moment』(月曜社)、冨井大裕 『MOTOHIRO TOMII WORKS 2006-2010』(中山真由美・冨井大裕)等。自装自著に『CUL-DE-SAC/カルデサック』(みぞめ書堂)。
加藤堅策:
1975年生まれ。株式会社東京ピストル 取締役/アートディレクター/グラフィックデザイナー。武蔵野美術大学大学院修了。2006年株式会社東京ピストル共同設立。『日常/場違い』展、『泉太郎/こねる』展、『日常/ワケあり』展(神奈川県民ホールギャラリー)、『リフレクション/映像が見せる“もうひとつの世界”』、『大友良英/アンサンブルズ2010-共振』展(水戸芸術館現代美術センター)、『藤森照信展』(茅野市美術館)、『Struggling Cities』(国際交流基金)、『OPEN SPACE 2011』(インター・コミュニケーション・センター[ICC])、『ダニ・カラヴァン展』(世田谷美術館)、『伊藤公象展』(東京都現代美術館)、『三沢厚彦ANIMALS 2011』(金津創作の森、米子市美術館)、『再考現学』(国際芸術センター青森)等の展覧会のアートディレクション、グラフィックデザインの他、台東区浅草文化観光センター(設計:隈研吾建築設計事務所)のサイン計画やイケムラレイコ展「イケムラレイコ Side B」のウェブデザインなど幅広い活動を行っている。武蔵野美術大学、女子美術大学非常勤講師。
川村格夫:
自由学園最高学部、東京藝術大学卒業後、デザイン活動を開始。美術や音楽などの広報物を中心としながら、埼玉県北本市の職員として多くのデザインを手掛ける。最近の仕事は『メグロアドレス』(目黒美術館)、冨井大裕『4つの仕事』(on going)すみ だ川アートプロジェクト2011「江戸を遊ぶ:Nanpo×連」ドキュメントブックなど。
森大志郎:
1971年生まれ。美術展や映画祭カタログ等のエディトリアルデザインを主に手がける。主な仕事=東京都現代美術館MOTコレクション展覧会シ リーズ、『MOTアニュアル2011』(東京都現代美術館)、東京国立近代美術館ギャラリー4 展覧会シリーズ、『ぬぐ絵画』、『ヴィデオを待ちながら』(東京国立近代美術館)、『Dan Graham by Dan Graham』『瀧口修造とマルセル・デュシャン』(千葉市美術館)、『Grand Openings, Return of the Blogs』(ニューヨーク近代美術館)、『パウル・クレー おわらないアトリエ』(京都国立近代美術館)、『清方 ノスタルジア』(サントリー美術館)、『蔡国強』(広島市現代美術館)、『「出版物=印刷された問題(printed matter)」:ロバート・スミッソンの眺望』(上崎千との共作『アイデア』320、誠文堂新光社)「Rapt! 20contemporary artists from Japan」(国際交流基金)など。
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5月13日 (日) 15:00~
Pre Ongoing School
作家本人による展示作品の解説を交えてのレクチャー
お好きなケーキとお飲物がついてきます
料金:1500円 (ケーキとドリンク付き、入場料込み、先着30名さま)
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5月13日 (日) 19:00~
イベント2
「私と並走するプロレス」と「美術と並走する〇〇」について
参加費:1000円(ワンドリンク付き、入場料込み)
一昨年に東京芸術大学で行った講義の再演です。具体的なネタは全てプロレスにまつわるものですが、その端々で美術の話が出てきます。プロレスの話ですが、美術の話であり、表現の話です。プロレスと私の関係を餌に、表現の基本衝動を釣り上げてみようという試みです。一昨年と同じことを話しますが、当時と現在では、同じ言葉に対しての反応が私の中で変化しているはずです。その意味では、同じ内容でありながら、最後には全く違う方向で話が終わる可能性もあります。一昨年に配ったレジュメも配布します。
Art Center Ongoingでは3年ぶりとなる彫刻家・冨井大裕による個展『4つの仕事』。タイトル通り、Ongoingのギャラリー、屋上、資料閲覧室、カフェスペースという4つの空間を利用し、冨井自身のこれまでの仕事を4つに分類して見せる展示を展開。ギャラリーの床には跳び縄が4通りの置き方で設置される。また屋上には、入り口に元から設置されている電灯をフューチャーした「light for light」という作品。2階のライブラリーでは冨井が「DIYシリーズ」とよぶ作品を設置。既製品を使い作品をつくる冨井には珍しい、本棚にもなるベンチを自ら木材をカットして制作。そこに座って資料を読むことができ、会期中は冨井の過去の資料も棚に並べられていた。そして1階のカフェには、机から天井の間に単管パイプとスーツケースがピタリとはめ込まれていた。4つの異なる空間の、4つの異なる作品たち。
1973年新潟県生まれ、東京都在住。既製品に最小限の手を加えることで、それらを固定された意味から解放し、色や形をそなえた造形要素として、「彫刻」のあらたな可能性を模索する。また、2008年よりアーカススタジオにて、作品が […]