鈴木貴徳
神奈川生まれ、大分在住。2018年美術集団「現実」結成、2020年解散。同年、オランダ、ライクスアカデミーのレジデンスに参加、2022年修了。ある出来事、歴史、文脈を通した横断的手法で芸術表現の本質を探る。代表作は、鈴木 […]
2024.7.10[水]_ 2024.7.14[日]
12:00‒21:00(月火定休、水木金は16:00〜18:00まで一時休憩)
入場料: 400円(セレクトティー付き)
この度、Art Center Ongoing ではOngoing AIR43期目の滞在作家となる鈴木貴徳による個展「Get back no ginger」(しょうがないね)を開催致します。
鈴木は、東京の映像会社に務めていた頃、会社の書庫にあった写真家ホンマタカシの本に出会い、彼の写真のワークショップに参加してから現代美術に興味を持ち始めます。それから本格的に制作活動を始める為に、特定非営利活動法人アーツイニシアティヴトウキョウ[AIT/ エイト]のアーティストプラクティスに応募し、講師の1人であった小泉明郎から制作についてアドバイスを受け、勧められたオランダ国立芸術アカデミー(ライクスアカデミー)のアーティストインレジデンスプログラムに2度目の応募を経て合格。レジデンス滞在期間中は、新型コロナウィルスのパンデミックの時期と重なりながらも、オランダのデーフェンターにある美術館(Museum EICAS)にて個展を開く等、人との繋がりやチャンスを掴み、ドローイングや映像、写真といった多様な媒体を通じて精力的に作品制作を行ってきました。
神奈川、大分、オランダといった各地域で作品制作をしてきた鈴木は、その時、その場所で出会った人と交わした言葉や、起こった出来事を切り取り、それらを実験的に新たな見方で捉えようとする表現を試みます。大分に移住し始めた頃は、家中に元住民が住んでいた形跡を見つけた事から、出会ったことのない元家主の死を弔うビデオインスタレーション『もっとも遠くの人へ』を作成。コロナ渦中のオランダのレジデンス滞在期間、制作が困難になった時は、レジデンスの外に真っ白なキャンバスを吊るし、誰かが落書きをする事を目論むものの盗難されるというハプニングをきっかけに、無くなったキャンバスに纏わる映像『The missing canvas project』を制作しました。
普通に生きていく中で無意識に行われている人との会話や生活環境と向き合い制作をする鈴木の作品からは、今生きている社会や人との繋がりについて考えさせると共に、どこか現実に起こっている事象をある種皮肉に捉えながら「現代アートとはなにか」という根本的な疑問を投げかける姿勢も垣間見えます。
本個展ではOnging AIR滞在期間中に作成した新作と共に過去作品も同時に展示されます。言葉遊びのある展示タイトル「Get back no ginger」(しょうがないね)からは、当たり前にある言葉や情景を違う角度で捉えようとする鈴木ならではのタイトルとなっています。現在進行形という意味が含まれるArt Center Ongoingにおいても、東京、吉祥寺に位置するレジデンスにいたからこその作品、そして空間が生み出されることでしょう。
(Art Center Ongoing 清田菜央)
7月10日(水)日没-
ライブ
deer revenge
写真家、ホンマタカシのイベントによく出没する謎の覆面バンド「deer revenge(ディアリベンジ )」によるライブ
1,000円(1Drink+入場料)
7月11日(木)19:00-
アーティスト・トーク
ゲスト:小泉明郎(アーティスト)
合いの手:小川希(Art Center Ongoing)
1,000円(1Drink+入場料)
「明郎さん、最近どんな事を考えていますか?」
自称、大分のライアン・ガンダーこと鈴木はスタジオに篭って制作することが苦手だという。
小泉氏はどのようなモチベーションで日々制作しているのだろうか。
第一線で活躍し続けていくための秘訣や最近考えていることなど、制作に関する素朴な疑問を投げかける。
7月13日(土)19:00-
鈴木貴徳のOngoing AIR 滞在報告会
聞き手:小川希(Art Center Ongoing)
Ongoing AIR(オンゴーイング・アーティスト・イン・レジデンス)第43弾、
大分から来た鈴木貴徳が見た東京、そしてオンゴーイングはどんなものだったのか。お別れパーティーをかねた報告会。どなたさまもお気軽にご参加ください。
1,000円(軽食+1Drink+入場料)
7月14日(日)17:00-
アーティスト・トーク
ゲスト:横内賢太郎(アーティスト)
合いの手:小川希(Art Center Ongoing)
1,000円(1Drink+入場料)
「横内さん、最近ワクワクしてますか?」
自称、大分のマルセル・デュシャンこと鈴木はチェスも将棋もできないが麻雀は少しできるという。
横内氏は、「文化的接ぎ木」をテーマに京都、インドネシア、オランダなど変化を求め各地へ移動し制作を行ってきた。それは横内氏が常にワクワクを求めていった軌跡でもある。
オランダで偶然出会った横内氏と鈴木は帰国後それぞれ都市部から離れた土地で制作しているが、変化、移住についてどのように思い制作を続けているのか。
雑談を交えながら過去と現在の話、今後について談義する。
また、東京で生まれ育ったオンゴーイング主催者の小川氏は移住についてどのように考えているのか。都市部から離れた活動に興味のある方はぜひ。
横内健太郎おすすめインタビュー
「変化を求める旅の行方」
https://gallery.kcua.ac.jp/articles/2020/4435/
神奈川生まれ、大分在住。2018年美術集団「現実」結成、2020年解散。同年、オランダ、ライクスアカデミーのレジデンスに参加、2022年修了。ある出来事、歴史、文脈を通した横断的手法で芸術表現の本質を探る。代表作は、鈴木 […]