Kevin LEE Chi Yik
1999 香港生まれ2025 東京造形大学美術学科 絵画専攻 卒業2025 ロンドン大学ゴールドスミス MFA 在学 展示2026 「SAM’S BEST BUTCHER」 / ロンドン2025 「2025年度東京造形大 […]
2026.8.5[水]_ 2025.8.16[日]
18:00-21:00(水木)、12:00‒21:00(金土日)(月火定休)
入場料: 400円(セレクトティー付き)

本展は「a negative boat (船の型)」、「a borderline police(境界警察)」、「a name lost Asian Artist (名を失ったアジア人芸術家)」という三つの主題によって構成される。個人的な家族史、オーラルヒストリー、そして歴史の大きな流れの中で名前を失った人物の記録を空間的なストーリーへと変換し、制度的な構造のなかで消されて、完全には翻訳しきれない不可視の移民の記憶を記録することを試みる。
従来の政治学では、ボーダー(Border)は国家の境界線として捉えられたきた。しかし、フランスの哲学者エティエンヌ・バリバール(Étienne Balibar)は、後期資本主義と人々の越境移動を考察するなかで、「境界はいたるところにある(Borders are everywhere)」という概念を提示し、境界はすでに日常生活のミクロな構造へと内面化されていることを指摘した。作家が長年にわたり個人的な視点から続けてきたリサーチは、自身の家族史や香港の外国人家事労働者(FDW)へ着目し、ポストコロニアル時代の地政学的構造が、ごく普通の中流家庭というミクロな空間にどのように現れているのかを明らかにしている。
同時に、作家自身も現代を生きるアジア人の若者の一例として、人類学者アイワ・オン(Aihwa Ong)が論じた「フレキシブル・シティズンシップ(Flexible Citizenship)」を体現している。グローバル化のなかで国境を越えて移動する人々が獲得する「汎文化的アイデンティティ」は、境界をめぐる別の問題を浮かび上がらせる。そこにある流動性は決して絶対的な自由ではなく、個人がグローバルなシステムへ適応するために、英語やエリート教育、階級的な教育制度といった支配的な象徴資本を自ら内面化し、適応していく過程でもある。
航行することのできない手作りの船。模倣/翻訳の上にさらに模倣/翻訳を重ねる多層的なパフォーマンス。ユニフォーム(社会的立場)を脱いだ対話。本展は、植民地主義の被害者としての物語を提示することを目的としているのではない。むしろ、作家が観察した些細な断片から一本一本の線を引き出し、それらを私たちが現在立つ場所へと結びつけることで、今日の物理的な移動に対する歴史的な参照点を見出そうとする試みである。
(未来進行形2026にKevin LEE Chi Yikが提出したOngoingでの展示企画提案書より)
8月8日(土)19:00-
オープニングパーティー
参加費:1000円(入場料含む 軽食と1drink付き)
※レジデンス作家のBen Colemanのウェルカムパーティーも同時開催
8月9日(日)19:00-
ゲストトーク
ゲスト:李静文(Independent Curator)
参加費:1,000円(入場料含む 1drink付き)
8月15日(土)19:00-
ゲストトーク
ゲスト:熊倉晴子(Independent Curator)
参加費:1,000円(入場料含む 1drink付き)

熊倉晴子
インディペンデント・キュレーター、ライター。森美術館キュレーターを経て、現在は展覧会企画、リサーチ、執筆などを行う。東南アジアの現代美術やエクソフォニーを主な関心領域とし、大きな歴史と個人としての〈私〉との関係を、様々に実践される表現を通して観察し、考えている。2025年度アジアン・カルチュラル・カウンシルのフェローシップによりインドネシアでリサーチを実施。読書会などを企画する「つる日和」主宰。
Photo: Mikuriya Shinichiro
8月16日(日)15:00-
オンゴーイングスクール
参加費:1,000円(入場料含む お好きなケーキと1drink付き)
中高生にもわかる作家本人による展示作品解説)

1999 香港生まれ2025 東京造形大学美術学科 絵画専攻 卒業2025 ロンドン大学ゴールドスミス MFA 在学 展示2026 「SAM’S BEST BUTCHER」 / ロンドン2025 「2025年度東京造形大 […]