Art Center Ongoing

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House Rules

齋藤美卯 金丸知樹

2026.4.22[水]_ 2026.5.03[日]
18:00-21:00(水木)、12:00‒21:00(金土日)(月火定休)
入場料: 400円(セレクトティー付き)

この度、Art Center Ongoingでは、金丸知樹(かなまるともき)と齋藤美卯(さいとうみう)による二人展「House Rules」を開催します。金丸は1999年生まれのアーティスト。絵画や彫刻作品などを制作しています。一方の齋藤は2000年生まれのアーティスト。絵画やインスタレーション作品の制作を行なっています。
本展覧会のタイトルである「House Rules」とは、ルールや決まり事に関する言葉です。しかし、世間一般に通底しているルールとは異なり、会社や店などの組織や、ゲーム、家庭など、特定のコミュニティーにのみ適用されるルールのことを指します。
金丸は、学生時代、絵画に関する授業の少ない学科に所属していた背景から、日常生活から離れた行為として絵画の制作を始めました。日常で辛いことがあったら絵を描き、絵を描くことに行き詰まったら日常に戻ってコーヒーを淹れるなど、まるで、制作と日常の間で体を引っ越すような感覚を覚えながら生活していると話します。そして、絵を描く際は、作品によって色使いや人物の描き方を変化させるなど、自身の制作方法にルールを設けるときがあるといいます。
ところで、本展覧会のタイトルは、金丸による《監獄から森へ》という絵画をもとに想起されました。本作品は、円柱状の監獄を背景に、二人の人物が歩く様子が描かれています。右側に位置する人物は、大きな木の方向を向いています。金丸は、ルールをあらわす存在として監獄を描きました。木に向かって歩く人物は、監獄というルールを抜けて、森という新しいコミュニティに向かっているのです。しかし、監獄を脱しても、住む場所を決めたり、食事を得る方法を見つけるなど、新たなルールをつくっていく必要があります。金丸は、特定のルールから、それとは異なるルールに移ることを気軽に行いたいという思いから本作品を制作したと話します。
一方の齋藤は、現在、教育に関する仕事を行いながら制作活動をしています。齋藤が今回出展する作品には、複数の単色を用いて構成されたものが多くあります。齋藤は、単色が並んでいる様子を見ると、色相環などの、ルールや見本に関するものを想起すると言います。色相環とは、色を決まった環状に並べて表記した図のことで、配色を学ぶ際にも使われるものです。実際に、齋藤は、赤、青、黄の三色を混色して、色相環の十二色を生徒につくらせる授業を行なったことがあります。しかし、なかには、ルールとは異なる、自身の好きな配色の色相環をつくった生徒もいました。好きな色を好きな位置に置いたそれを見て、齋藤は、ルールから脱線する行為の重要性を再認識しました。もちろん、教育的な環境ではルールを遵守することも重要ですが、ときにはルールから離れることで、子供が楽しさを感じたり、自身の新しい興味に気がつくこともあります。齋藤は、ルールそのものを撤廃することを望んでいるわけではありません。そのルールがあるコミュニティに、個人が自由に入ったり抜けたりすることのできる状況や、個人によってルールの内容を変化させられる柔軟な状況を理想と考えているのです。
今回発表する《Our Game》という映像作品では、齋藤が、自身の母親とSNSで流行したゲームを行なっている様子が上映されます。家庭においては母親と娘という関係を持つ二人ですが、本作品では、ルールを教える役割と教わる役割、助ける役割と助けられる役割など、状況に応じて役割を切り替えながらゲームを進めていきます。
齋藤は、仕事やプライベートなどにおいて、相手が自身に求める振る舞いを予想して行動に移した経験があることから、役割演技(ロール・プレイング)が生じる状況に興味を抱いています。対人関係において振る舞いを固定化するのではなく、状況に応じて自身の役割を変化させることを望んで本作品を制作しました。
金丸と齋藤は、所属している組織の規則や、自身だけに課した個人的な約束など、さまざまなルールがあるなかで生活しています。しかし、二人の作品はルールに縛られて生み出されたわけではありません。むしろ、複数のルールを渡り歩いたことで、ある種の軽やかさをまとっているようにも見受けられるかもしれません。私たちが普段意識しているルールとは異なるかたちで表現された作品世界を、この機会にぜひご覧ください。
(Art Center Ongoing 松岡はる)

会期中イベント

4月26日(日)16:00-17:00
ゲストトーク
ゲスト:大久保あり(アーティスト)
加費:1000円(入場料含む 1drink付き)
※17:30より香港からやってきたTang Tsz Wai Cheriのウェルカムパーティーも開催されます。


5月3日(日)15:00-
オンゴーイングスクール

参加費:1,000円(入場料含む お好きなケーキと1drink付き)
中高生にもわかる作家本人による展示作品解説


5月3日(日)19:00-
クロージングパーティー
加費:1000円(入場料含む 軽食と1drink付き)

齋藤美卯

2000年生まれ。東京都在住。2019年都立総合芸術高校卒業。2023年武蔵野美術大学油画学科卒業。絵画制作およびインスタレーションを行う。これまでの主な展示に2021年「ニュータイプ」gallery33SOUTH/東京 […]

金丸知樹

1999年東京都生まれ 2023年武蔵野美術大学クリエイティブイノベーション学科卒業 個展2024 年「 鳥は何羽いますか?」(LOOPHOLE)