Art Center Ongoing

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Hole Chambers

高石晃

2024.7.17[水]_ 2024.7.28[日]
12:00‒21:00(月火定休、水木金は16:00〜18:00まで一時休憩)
入場料: 400円(セレクトティー付き)

この度、Art Center Ongoingでは、高石晃(たかいしあきら)による個展『Hole Chambers』を開催いたします。
高石晃は1985年生まれ、東京を拠点に活動するアーティストです。主に絵画と、インスタレーションを手がけています。近年は、あらかじめキャンバスにテクスチャーを置き、その立体感に背いたグラデーションの色彩を塗布することで、平坦なデジタル画像を見ているような感覚を与える絵画を多数制作しています(これらの作品群は、三軒茶屋clinicで現在同時開催されている「inner surface」で見ることができます)。
今回の展示タイトル『Hole Chambers』は、直訳すると「穴の部屋」という意味になります。ドーナツの穴が、穴のみでは存在することができない、という話はよく知られた話でしょう。実際に、「穴」は単体で存在する事はできず、形を持つことはできても、実体を持つことはできません。実体がないものであるにも関わらず、これはプルタブの穴、これは障子の穴、というように、私たちは日常の中で穴というものをごく自然に捉えています。作家は、穴という概念の持つ複雑さに関心を持ち、地面に文字通り穴を掘るインスタレーションを制作したり、2021年には、穴をテーマとした展覧会「地底人とミラーレス・ミラー」のキュレーションを行ったりといった活動を続けてきました。
タイトルに登場する「Chambers」という英単語は、寝室や議会場など多様なニュアンスを持っています。部屋や建築といった構造物の中には、人工的に作られた、窓や扉、通路や階段など、多様な種類の「穴」が存在します。今回の企画では、絵画作品で窓を塞いだり、二階の床に直に穴をあけたりといった、Art Center Ongoingという一つの建築物を用いた実験的なインスタレーションが展開されます。また、展示空間には同時に絵画も配置されます。これらの小さな絵画は、室内空間のようなものが描かれながらも、異質な形象の混入や一見不完全にみえる透視法によって、絵画空間への理解を拒まれているような感覚を観るものに覚えさせます。
高石によって施される作品へのある種の異質な「しかけ」は、私たちが絵や空間について持っている概念を変容させ、戸惑いや認識のバグを発生させます。そしてそれはどこか、一つの理解に着地することを拒否しているようにも感じます。 ぜひこの機会に沢山の方々のご来場を心よりお待ちしています。
(Art Center Ongoing ヤマモトオル)

会期中イベント

7月17日(水)19:00-
はなせないことをはなす Vol.11

ゲスト:椹木野衣(美術批評家)
聞き手:高石晃 ポル・マロ 針谷周作 小川希
参加費:1000円(入場料含む 別途1drinkのオーダーをお願いします)

7月20日(土)17:30-
対談
桝田倫広(東京国立近代美術館研究員)×高石晃
参加費:1,000円(入場料含む 1drink付き)

7月27日(土)19:00-
クロージングパーティ

参加費:1000円(入場料含む 軽食と1drink付き)

7月28日(日)16:00-
オンゴーイングスクール

参加費:1,000円(入場料含む お好きなケーキと1drink付き)
中高生にもわかる作家本人による展示作品解説

高石晃

1985年神奈川県生まれ。近年の個展として「Place Far Away from Anyone or Anywhere」(CSA space、バンクーバー、2023年)「Inner Surface」(Maki Fine […]