Art Center Ongoing

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折れた肋骨が自然に治る

齋藤雄介

2018.04.27 [金] - 2018.05.06 [日]
12:00-21:00 会期中無休 入場料:¥400(セレクト・ティー付き)

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4月28日(土)19:00~
オープニングパーティー

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5月5日(土)19:00~
立体的談合2
「クソまみれでもリアルの方が生きてる感じ」
ゲスト:
榎本耕一 (サイコ筋肉画伯)
鹿野震一郎 (メガネ)
山根一晃 (アーティスト / statementsディレクター)

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5月6日(日)16:00〜
Pre Ongoing School
作家本人による展示作品の解説を交えてのレクチャー。お好きなケーキとお飲物がついてきます。

この度Art Center Ongoingでは、齋藤雄介(さいとうゆうすけ)による『折れた肋骨が自然に治る』を開催いたします。齋藤は昨年2017年の夏、自身初となる海外でのレジデンスプログラムに参加し、北アイルランドのベルファストで2ヶ月間の滞在制作を行いました。Ongoingでは2回目の個展となる本展では、現地で制作した作品および、実現できなかったプランとを再構築したインスタレーションを発表します。
ベルファストでの滞在終盤に予定してされていた展覧会を前に、突然肋骨が折れてしまったという齋藤。「日本に帰ってきて自分の中からアイルランドの空気が抜けて、またいつもの生活に段々と戻るのと同じように肋骨が自然と治っていった」と本展のタイトルの由来について話します。
ベルファストの個展では、慣れない土地で遭遇した様々な出来事からインスピレーションを受け、アトリエと滞在場所の道中で拾ったゴミやリサイクルショップで集めたモノを用いて、多彩な様式の作品を発表。色とりどりの空き缶を巨大なパネルにした立体作品、ハプニングに関連するモチーフが印刷されたポスターを吊り下げた作品、ゴミを固めて「造形物」とした作品などなど。どこかで見たことのあるような「もの」や「かたち」を用いながら、観る者それぞれが自在に想像を膨らませられる世界を展開。オープニングレセプションでは、街ゆく人々が必ず持っている現地のスーパーの袋を頭に被り、作業着を身にまとった姿で来場者にお好み焼きを振る舞うといったパフォーマンスも。
身近な現象に目を向けながら、自分を取り巻く環境や人々との関係性を有機的に浸透させていくインスタレーションや彫刻作品で知られる齋藤ですが、ベルファスト滞在中は従来の制作方法が使えず、試行錯誤の連続だったと言います。例えば、樹皮やセメントが使えないときは、壁の修復時に用いるパテで代用するといった新たな表現方法をみつけました。そうした中で、「どこに行っても自分の作品が制作できる」という自信が生まれ、また、言葉の壁を超えて親切にしてくれる現地のアーティストたちから、アーティストにとって大切なものは何かを教えられたのだといいます。
北アイルランド・ベルファストでの制作、そしてその後の展開となる本展「折れた肋骨が自然に治る」。さらなる進化を遂げた齋藤ワールドをぜひこの機会に多くの皆さまにご高覧いただければと思います。
(周山祐未)

齋藤雄介

生活の中から出た不要品や道で拾ったものなどの、一度人の手に渡った素材を扱い、セメントや木材、樹脂などと組み合わせた立体やインスタレーション又、紙袋やレシートなど様々な素材を用いたペイントコラージュ、料理の形態をとったハプ […]