海老原靖
Ebihara yasushi 茨城県取手市生まれ 1999 東京芸術大学美術学部絵画科油画卒業2001 東京芸術大学大学院修士課程終了 2020 Sing (Ken Nakahashi) 東京2021 美男におわす(埼 […]
2025.6.4[水]_ 2025.6.22[日]
12:00‒21:00(月火定休、水木金は16:00〜18:00まで一時休憩)
入場料: 400円(セレクトティー付き)
この度、Art Center Ongoingでは、海老原靖による個展「Posing」を開催いたします。
海老原は、東京芸術大学大学院修士課程終了。東京や、アトリエを構える茨城で活動を続けているペインターです。海老原はこれまで、ハリウッド女優のドレスのみを緻密に描いた「DRESS」、ビデオテープを一時停止した時に引き伸びてしまった女優の顔を描いた「NOISE」といったシリーズを制作してきました。銀幕の中で輝かんばかりに華やかな姿を見せる、アクターや、その周りを飾る作り込まれた風景。現実の世界の中でそれらはやがて、老いて、崩れていく運命にあります。作家は、そういった儚い存在を、画面に描き留めてきました。
そうした作家の眼差しによって、長い期間にわたり制作されているシリーズが、「マコレー・カルキン」シリーズです。マコレー・カルキンは、映画「ホーム・アローン」で世界的に有名となった子役です。「ホーム・アローン」で一躍アイコニックな存在となった彼ですが、7人兄弟の子役一家の中で育ち、成長して表舞台から離れてからは薬物中毒に苦しむなど、「消費された子供」でもありました。マコレーは海老原のミューズ的な存在であり、ある時は寓話的な世界観、ある時は静謐なリビングといった様々なシチュエーションの中に、少年の姿のマコレーは描かれ続けています。近年では、マニエリスム絵画のように、人体のバランスを意図的に引き伸ばしたり縮めたりしたポートレート作品を多く描く海老原。人体のバランスを崩しても、絵画が成立するのかという、作家の問いと挑戦を、本展覧会でもご覧いただけると思います。
また今回の展示作品の中には、男性の裸体がダイナミックに扱われているものもあります。ギリシャ・ローマ時代、またそれの再興であるルネサンス以降、世界的に女性のヌードがアートの中で扱われることが多い中、男性の裸体を描くことで、人物表現の新たな魅力を発見する余地があると作家は話しました。描かれる機会の少ないこのモチーフは、単に性的なニュアンスを表す手段ではなく、「絵画」を探求するにあたって大きな可能性を持っていると。作品の中で、人物のプロポーションを形作る線や色彩、それらの重なり合いは慎重に操作され、「絵画としての成立」そして「新しい景色」へと向かいます。例えば、画面の中で人物が重なり合う表現は、作家の言葉を借りるとマルチバース的な試みです。部屋の中に5、6人の人物が描かれているように見えても、いくつかの輪郭は時間の経過の中で移動する前の痕跡で、実際のシーンの中では2人しか登場していないかもしれない。そういった「動き」と共に「失われていった瞬間」を想起させるような作品は、これまでの作家の画業との深いつながりを感じさせます。
強烈なイメージの中に、奇妙な静けさを持つ海老原靖の作品世界。是非多くの方にご観覧いただきたいと思います。
(Art Center Ongoing ヤマモトオル)
6月14日(土)18:00-
出張ぷあん(西荻窪のタイ料理のお店)
参加費:1000円(入場料含む 1drink付き)
6月21日(土)19:00-
トーク
ゲスト:マーガレット(ドラァグクイーン)
参加費:1,000円(入場料含む 1drink付き)
マーガレット
まさに女王の名に恥じぬ、当代一のドラァグクィーン(ド派手な女装をするゲイ)。プライドはいかなる山よりも高く、業は七つの海よりも深い。その生きざまに泣く子は黙り、へそは茶を沸かす。目下、ホモ本ブックカフェ「オカマルト」を営業中。(Twitter=X @cafeokamalt)
6月22日(日)19:00-
オンゴーイングスクール
参加費:1,000円(入場料含む お好きなケーキと1drink付き)
中高生にもわかる作家本人による展示作品解説
Ebihara yasushi 茨城県取手市生まれ 1999 東京芸術大学美術学部絵画科油画卒業2001 東京芸術大学大学院修士課程終了 2020 Sing (Ken Nakahashi) 東京2021 美男におわす(埼 […]