Art Center Ongoing

SEARCH EXHIBITION & ARTISTS

第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 カラオケ館( 金獅子賞受賞)

じゃぽにか

2019.06.19 [水] - 2019.06.30 [日]
12:00-21:00 定休:月、火 入場料:¥400(セレクト・ティー付き)

■■■
6月22日(土)19:00~
オープニング・パーティー

■■■
6月29日(土)18:00~
イベント
「カラオケスナック じゃぽにか」

アート界のカラオケマスターじゃぽにか、一夜限りのカラオケスナックをオープン。アート界のホステス的存在じゃぽにかの渾身のオモテナシで孤独な夜を吹き飛ばす。唄うも良し、愚痴をこぼすも良し、アート談義に花を咲かせるも良し。アート界のママ的存在であるじゃぽにかと共に苛烈な一夜を過ごそう。

■■■
6月30日(日)15:00~
Pre Ongoing School
作家本人による展示作品の解説を交えてのレクチャー。お好きなケーキとお飲物がついてきます。

この度Art Center Ongoingでは、じゃぽにか個展「第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展 カラオケ館(金獅子賞受賞)」を開催いたします。
じゃぽにかは「炎上アート集団」「悪ノリアート集団」などとも評されるアーティスト集団です。架空の宗教団体をモチーフに、パクりや剽窃をテーマとした「じゃぽにか国真理教 ~TAVサティアン 僕たちを追い出さないで~」(2016年、TAV GALLERY)や、タイトル通り悪ふざけを標榜した「悪ノリSNS『芸術は炎上だ!』」(2014年、川崎市岡本太郎美術館(「第17回 岡本太郎現代芸術賞」にて特別賞受賞))など、精力的に奇抜な活動を繰り広げてきました。本人たちが「グルーヴ」とよぶ、気の置けない仲間うちでの「ノリ」を指針に展開される活動は「ガチ/ネタなのか?」と観客を翻弄し続けています。
Ongoingでは3度目の個展となる本展では、展示タイトル中にあるように「カラオケ」がキーワードとなります。予備校時代の友人が集まってできた烏合の衆(本人談)であるじゃぽにかですが、彼らがまだ10代の頃、予備校帰りには沖縄料理→カラオケでオールナイト、のコースがお決まりだったそう。今でもこの遊び方をするけれども、加齢とともにカラオケが辛くなってきたのだと語ります。
90年代には今の個室型が誕生し一世を風靡したカラオケカルチャーは、複数人でワイワイと楽しめる遊びやコミュニケーションの方法として愛されてきました。しかし00年代中頃にはmixi、facebook、twitter等のSNSが台頭し、YouTubeも登場することになります。人々はオンラインを介して多様なコミュニケーションにリーチし、より細分化された娯楽を選ぶことが出来るようになりました。
そうした流れの中、カラオケの立ち位置は変容し、その在り方の再考を余儀なくされてきました。メンバー全員が1983年生まれのじゃぽにかは、カラオケの全盛期を大いに楽しみ、そしてカラオケと同じく変容の最中にある世代です。結成から17年が過ぎ、かつては志を共にする血気盛んだった若者は、それぞれの道を歩むおじさんになりつつあります。17年の月日を経て、体力的にはもちろんのこと、経済的、文化的活動の指向性、家庭環境など、それぞれにかつての自分たちの姿との距離が開いてきてしまった時、足並みは揃わず、じゃぽにかの「グルーヴ」の精度は年々落ちてきたといいます。
これまでのような楽しみ方は出来ないという歯がゆさを抱えつつ、それでも彼らは一度集えば、カラオケという、馴染みのコミュニケーションをとり続けています。かつて共通言語として持っていた「カラオケ」の新たな嗜み方を、じゃぽにかおじさんたちはどのように更新していくことが出来るのでしょうか。コミュニケーションそして時代の変容をぜひ会場にて直接ご覧いただけたらと思います。
会期中6月29日(土)には一夜限りのカラオケスナック、「カラオケスナック じゃぽにか」のイベントもございます。皆様のご来場を心よりお待ちしております。
(津賀恵)

じゃぽにか

2002年に新宿で誕生した集合痴のアート集団じゃぽにか(@japonica_art)。新宿美術学院油絵科で知り合ったアルシン、ダイスケ、サー君、ゴロー、杉様、ともちゃん等によって結成される。「悪ふざけやパロディ、そして軽 […]