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自画像

高橋大輔

2018.09.05 [水] - 2018.09.16 [日]
12:00-21:00 定休:月、火 入場料:¥400(セレクト・ティー付き)

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9月8日(土)19:00~
オープニングパーティー

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9月15日(土)16:00〜
「ドローイングの日」
作家高橋大輔がオンゴーイングでひたすらドローイングをする日。
また、必要最低限の紙や画材は用意してあるので、描きたくなった方はどなたでも参加できます。
みんなで絵を描きましょう!
描くも良し、描かずにお茶をのむもよし。フリーな夕べ。

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9月16日(日)15:00〜
Pre Ongoing School
作家本人による展示作品の解説を交えてのレクチャー。お好きなケーキとお飲物がついてきます。

高橋大輔は、1980年埼玉県生まれ。東京造形大学を卒業後、個展をはじめ様々な展覧会に参加するなど、勢力的に活動を続けるペインターです。高橋の作品は、絵画作品でありながらも彫刻のような立体感を持つことで知られています。
高橋は、絵画は二つの側面を持つと考えます。一つはイメージとして、もう一つは物質としての側面です。この認識は高橋にとって、制作のバリエーションを広げるものであると同時に、混乱を招くものでもありました。生き物のように日々変化する絵画を、自分の手にはおえない荒唐無稽なもののように感じ、ときには怨念さえ抱くこともある。無理だという諦めの気持ちがある一方、作らずにはいられない…。そんな絵画に対する屈折した感情は、高橋を新しい作風への挑戦へと導きました。それが この春、Viewing space(TERRADA Art Complex) にて展示された「眠る絵画」シリーズです。厚く塗り重ねた絵の具の層に、ワニスという透明の層を伸ばし、あとはキャンバスに乗せた絵の具が変化するに任せるという独自の方法で制作された絵画たち。透明な膜の向こうにぼんやりと浮かぶ抽象は、手の届かない夢のようにわたしたちの目に映ります。
「眠る絵画を書いていた頃に考えていたのは、絵画と恣意性。なぜその絵でなくてはならないのか、という超難問を解こうと、まるで禁欲を極めた僧侶のごとく、制作に打ち込んでいた」と、高橋は当時を振り返りました。
アーティストが作品を作るとき、多くの場合アーティストが主体で作品が客体という位置関係がうまれます。しかし高橋は「眠る絵画」の制作において、この主客関係を入れ替えることを試みたのです。葛藤や混乱の中で生み出された絵画は、書き手の絵画に対する複雑な感情の中で生まれたものでありながら、主体性が柔軟に変化することを許容する軽やかさを提示しているとも受け取れるでしょう。
今回の展示では、高橋のキャリアでは初となる自画像が展示されます。この新しい挑戦を高橋は「過去の逡巡、混乱との決別」と位置づけています。厚塗りの油絵という独自のスタイルを貫きつつ、内から湧き上がる問いに答え続け、新しい表現に向かい続ける高橋。本展では、その探求の軌跡を見ることができるはずです。多くの皆様のご来場を心からお待ちしております。
(高橋萌香) 

高橋大輔

1980 埼玉県生まれ2005 東京造形大学造形学部美術学科絵画専攻卒業2019-  東京造形大学非常勤講師 個展2021「青いシリーズ / どうして私が歩くと景色は変わってゆくのか」second2. (東京) […]