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小宮太郎

絵画や写真作品をはじめ、回転するオブジェや、空間を利用したトロンプ・ルイユ(Trompe-l’œil、騙し絵)的なインスタレーション作品などを制作する。
僕の制作の根底にあるのは、人と目の前にある事物との関係の中で生まれる“意識の中の表象(=絵画)”である。人が何かを見る時、聞く時、もしくは文字を読む時、そこにはそれを認識する人の想像性が少なからず存在している。
人が見ているもの/見ようとしているものの間には様々な誤差が生じ、その誤差は人それぞれの経験や想像力によって補完される。
僕はその誤差にこそ、人の想像力が宿る余地があると考える。認識されているものと本来の事物とにズレが生じるとき、見ているものの意味や存在が転倒し、世界を多視化するための入り口となりえればと思う。
自分ではない誰かの、目に映る、もしくは脳の中に描かれるイメージは、僕が唯一見ることのできない“絵”であり、そんな見えない絵を想像させるための装置として僕は作品を制作する。僕が作る作品は、イメージであると同時にモノであり、また人の中の“想像の絵画”までの過程の一つとも言える。

1985年神奈川県生まれ。2016年京都造形芸術大学大学院芸術研究科芸術専攻(博士)修了 。

滋賀県大津市にてシェアスタジオ「山中suplex」メンバー。絵画や写真作品をはじめ、回転するオブジェや、空間を利用したトロンプ・ルイユ(Trompe-l’œil、騙し絵)的なインスタレーション作品などを制作する。主な展覧会に、2020年「VIDEOTOPIA」(MAHO KUBOTA GALLERY・東京)、2019年個展「穴の容態」(Art Center Ongoig・東京)、「 山中suplexのみんなと、尼崎のあなた(あまらぶアートラボ A-Lab(えーらぼ)・兵庫)2018年個展「The skill of pen spinner.」(vou、京都)、「アーツ・チャレンジ2018」(愛知芸術文化センター)、 2016 年「安部公房へのオマージュ/写真とヴォイアリズム」(G/P gallery 東雲、東京)、2014年個展「LIVING ROOM – 虚像日本」(THAV、台北)、2013 年個展「8.8%」(HOTEL ANTEROOM KYOTO、京都)、ALLNIGHT HAPS「 公私混同のかたち」(HAPS、京都)など